事業成果物名

2008年度事業完了報告書

団体名

事業成果物概要

事業内容
1.委員会の開催  2回 
2.講習会(全国5カ所)
・平成20年9月6日・7日  旭川市
   ・ベーシックコース ・一般公開講座             
   ・ベーシックコース (実技)      
・平成20年9月13日・14日  米子市
   ・ベーシックコース・一般公開講座             
   ・ベーシックコース (実技)       
・平成20年10月4日・5日  旭川市
   ・フォローアップコース         
   ・サポートブック作成リーダー研修    
・平成20年10月25日・26日 名古屋市
   ・ベーシックコース ・一般公開講座             
   ・ベーシックコース (実技)      
・平成20年11月15日・16日  仙台市
   ・ベーシックコース・一般公開講座             
   ・ベーシックコース (実技)       
・平成21年1月10日・11日  東京都
   ・フォローアップコース          
   ・サポートブック作成リーダー研修     
・平成21年2月7日・8日  米子市
   ・サポートブック作成リーダー研修     
   ・フォローアップコース          
・平成21年3月7日・8日  名古屋市
   ・サポートブック作成リーダー研修     
   ・フォローアップコース          
※愛知会場(フォローとサポブ)は、愛知県自閉症協会の自主財源で開催。

事業目標の達成状況:      
平成16年12月、「発達障害者支援法」が制定され、制度の谷間となっていた自閉症をはじめとする発達障害のある人とその家族へのライフステージに応じた支援体制の整備が初めて法律に書き込まれた。議員立法で成立したこの法律は、理念法あるいは啓発法とも言われたが、これまで制度の谷間となっていた自閉症、アスペルガー症候群、LD、ADHD等を対象とする日本で初めての法律となり、また、整備が進められていた発達障害者支援センターの実定法として機能することとなった。
当事者団体である日本自閉症協会でも、平成17年4月の発達障害者支援法の施行に合わせて、法第13条に明記された「家族支援」の一翼を担うべく本事業を企画し、日本財団より助成をいただき、平成17年度よりペアレント・メンター養成事業を開始している。

★ペアレント・メンター養成事業
[背景]
 これまでも自閉症の子を持つ家族たちは、全国各地の自閉症協会を母体として連帯し、お互いに支えあってきたが、会員数の増加、年代や症状の幅の拡大(知的障害合併群~高機能群~アスペルガー症候群などの自閉症スペクトラム群の存在やLDやADHDとの合併群など)などの変化を受け、同じ自閉症圏の中でも連帯のあり方に一定の方法やルールが必要となってきていた。また、発達障害への支援を担うべく、発達障害発達障害者支援センターが整備されつつあったが、現実的には専門家の数はニーズに比べて著しく少なく、診断は受けたけれどその後の支援がないなど、ニーズへの対応が遅れていた。
このような背景の中、家族への支援の改善を願って養成事業を開始した。自閉症の子を持つ家族は自らの経験を通して得た知識や実際の支援力があり、メンターの役割の限界を自覚した上であれば身近な相談相手として重要な支援者となり、家族支援の一翼を十分に担うことが出来る。ペアレント・メンターとしての役割と知識を学び、実際に活動が出来る人を養成することで、地域における発達障害者支援システムの中に親のメンター活動をより明確に位置づけ、家族支援を強化することを目的に事業を実施した。
 研修は、相談ならびにグループワークを行える人材の育成をめざし、自閉症スペクトラムに関する基礎知識研修と相談に関する実技研修とでプログラム化した。また、ペアレント・メンター養成により、自閉症の診断を受けた直後の若い親たちへの情報提供をはじめ仲間づくりを通しての障害理解や障害受容へのサポートをはじめ、地域の親同士の活動の中でグループワークのリーダーとしての役割を担ってもらうなど、当事者による活動の活性化をめざした。

[事業実施後の効果]
■国の発達障害者支援施策の中での位置づけ
 平成20年8月29日に記者発表された「発達障害者支援の推進に係る検討会報告書」(厚生労働省)において、ペアレント・メンターの養成の必要性が明記された。これにより、発達障害のある人たちとその家族への支援体制の中に、家族たちによるメンター活動が名実ともに明確に位置づけられた。本事業の大きな成果である。今後は、47都道府県ならびに政令市に設置されている発達障害者支援センターとのネットワークのもと、センター協力員などの形でペアレント・メンターを配置するなど、それぞれの地域での活動の展開を期待している。
■各地の取り組みへの広がり
 日本自閉症協会のペアレント・メンター養成事業の影響を受けて、全国各地で独自の取り組みを開始している地域(佐賀県、栃木県など)も見受けられるようになっている。また、日本財団からの基礎講座開催の助成を受けたことを機に、基礎講座に加えてフォローアップ講座ならびにサポートブックリーダー養成講座を、地元の自治体との協働で実施する地域(愛知県など)も出始めており、本事業がきっかけとなりペアレント・メンターの養成が全国各地へと広がり始めている。

助成機関

  • 日本財団

事業成果物種類

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