事業成果物名

CAPプログラムを実施して

団体名

事業成果物概要

CAPプログラムを実施して
          
児童養護施設 A園  保育士

私がCAPの活動を知ったきっかけは、2006年に子どもたちの通う小学校でのCAP子ども向けワークショップ開催にあたり、事前に行われた保護者対象の大人向けワークショップに参加したことでした。プログラムに参加し、このプログラムは様々な傷を持った子どもたちを支援している私たちにとって、とても大切な内容だと強く感じました。そのことをプログラム終了後、スタッフの方にお話しさせて頂いたところ、スタッフの方々も深く共感して下さり、事務局に持ち帰って下さいました。 その結果、後日大人向けワークショップを職員対象に当園にて実施、翌年の2007年10月には記念事業として2日間かけて在園している全ての子どもたちにとワークショップを実施して下さいました。

 実際にワークショップを受けた子どもたちに感想を聞いてみると、「楽しかった」という声が多く、ワークショップ終了後に頂いたイラスト付きの「安心・自信・自由」と書かれているチラシを大事に自分の机にしまう子どもや、見えるところに貼る子どもの姿が見られました。
 その後の生活の中で、私が子ども同士のトラブルを仲裁し指導している時、子どもに何故いけなかったのかと問うと「○○ちゃんの権利をとっちゃったから」と言う子どもの声を聞くことが出来ました。そのことからもワークショップの内容が子どもたちの心にしっかりと入っていることを感じました。
 在園する子どもたちは様々な理由により、本来育つべき家庭で「安心・自信・自由」を奪われてしまっています。ですから、子どもたちがワークショップに参加し、自分には「安心・自信・自由」という権利があるということ、そして、どの人もこの権利を持っており決して奪われてはならないものだということを知ることが出来たことは、子どもたちにとって大きな宝となると思います。
 また、傷を負った子どもたちを支援していく指導員として、子どもたちが信頼すべき大人から権利を奪われ傷ついていること、その大人も自分の権利を奪われて傷ついている可能性が高いことをしっかり認識し、権利を奪われたことを可愛そうと思うのではなく、奪った人を責めるのでもなく、権利は誰にでもあること、それは一人一ひとりの意識で回復出来るものなのだということを伝えていきたいと思います。 そのことで、子どもたちが自分の自信を取り戻し、辛い経験をくぐり抜けてきたからこそ優しい人へと成長できるように子どもたちを支援していきたいと思います。

この度、ご縁があってCAPかながわの方々に出会えたことを、本当に感謝しております。 当園だけでなく全国の児童養護施設には、たくさんの子どもたちが入所してきており、児童養護施設に入所することを待っている待機児童もたくさんいます。 傷ついた子どもたちが自信を取り戻し歩き出すには、大人の支援が必要です。その意味でも、CAPの活動はとても重要であると感じます。
これからもCAPの活動がますます広がっていくことを期待しています。 

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